ハードアスペクトのない人
私がこれまで鑑定してきた中で、ネイタルでハードアスペクトがなく、ソフトアスペクトのみ形成している人は生まれもって恵まれた環境である人が多いように思います。家が裕福であるとか、育ちがよい、英才教育を受けた、恵まれた外見をしているなどが該当します。
しかしソフトしかないということは、物腰が柔らかで平和主義であると同時に、逆境に打たれ弱く困難を乗り越える踏ん張りが効かないことを意味します。
苦しいことにぶつかった時に楽な方へ逃げてしまうと、その人は延々とその課題を人生において経験することになります。苦しいこと=トランシットの天体がネイタルとハードアスペクトを形成する時ですが、例えば元々ネイタルで太陽と土星の90度を持っている人は自他に厳しい価値観なのでトランシットの土星が個人天体に90度を形成したとしても、かすり傷程度にしかなりません。
一方でソフトしかない人はトランシットの土星が90度を形成した途端、この世の終わりのように大騒ぎするでしょう。
優しさと厳しさは表裏一体のように思います。人に常に優しくありたいというのは理想的ではありますが、その優しさが相手のためにならない場合は厳しさを以って接しなければならない時もあります。厳しく出来ない人というのは自分にも甘いですから、辛い経験自体があまりないと人に愛情を持って厳しく出来ないのですね。
ソフトアスペクトしかない人は、トランシットの土星やトランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)がハードアスペクトを形成した時の課題から逃げないことが自身の成長に繋がります。